元世界チャンピオンインタビュー・・・Chellsie Memmel チェルシー・メメルさん

~チェルシー・メメルさんの紹介~
2003年 アナハイム世界選手権 個人総合・団体・種目別段違い平行棒 金メダル
※2004年アテネオリンピックで10点満点廃止、2005年より点数上限なしのルールへ変更
2005年 メルボルン世界選手権 種目別段違い平行棒・平均台 銀メダル
2006年 オーフス世界選手権 団体 銀メダル 
2008年 北京オリンピック 団体 銀メダル

とてもパワフルな選手でゆかでのダイナミックなタンブリングや、段違い平行棒でのヒンドルフ、トカチェフ等の豪快な手離し技に加え、アドラーからの前方2回宙返り下りがトレードマーク。平均台でも盛りだくさんの構成ながら、抜群の安定感が印象的な選手。
北京オリンピックの後、2011年に世界選手権の代表へカムバックを試みたが、代表選考会中に肩を脱臼し離脱。手術。2012年に2度目の手術をして再起を狙うもロンドンオリンピック代表に届かず。その年に引退を表明。
ゆかでの足持ち2回ターンは「メメル」という彼女の名前が付いている。

Q. 引退後、今どのようにしてお過ごしですか?

A. 両親が経営する体操クラブで指導をしながら、審判業もしています。とても良い形で競技に携わることができていて、特に、このような高いレベルでの審判業務は楽しませてもらっています。

Q. オリンピックや数々の世界選手権の経験されてきましたが、今のルールに対して、ご自分が現役の頃のルールを比べて、どのような印象や考えを持っていますか?

A. 私は10点満点のルールで世界選手権に出場し、そこから現在の上限なしの採点に移行する時期を現役選手として過ごしました。このルールはまだまだ変化し続けていますし、発展途上だと思います。難しい大きな技を追いかけつつ、かつ、それを美しく実施しなければならない… そのバランスをとるのが難しいですね。

Q. 近年では芸術性に対してルールが厳しくなってきていますがそれについてはどう思いますか?

A. 芸術性の部分をプッシュしていく事は良い事だと思います。数年前にゆかの表現力等に対して一気に厳しくなり、選手たちもだいぶそれに慣れてきたところで次は平均台。ただただ技の前後にステップを踏むだけでなく、もっと振り(踊り)を入れて流れるような演技に仕上げていかなければなりません。やっていけば選手たちも慣れていくでしょう。

Q. 2020年の東京オリンピックに向けて、どんな事を期待していますか?

A. 東京オリンピックはたぶん家で見ることになると思うんですけど(笑)、ぜひ皆さんに東京に来て観てほしいなと思います。今回、私自身日本に来るのは3回目で、東京は2回目なのですが、毎回、毎試合、試合の運営もスムーズでやりやすいし、日本の皆さんはいつもとても温かく迎えてくださるので、ありがたく思っています。なので、日本の皆さんはオリンピックも絶対にしっかり成功させてくれると思っています。