ワールドカップの歴史
1975年に第1回大会が開催されたFIGワールドカップ。1990年大会までは個人総合・種目別決勝の大会として行われた。1998年~2004年は、海外各地で行われる種目別の国際大会を予選として2年に一度行われるワールドカップファイナルに進出する種目別大会となった。その後も形式を変えつつワールドカップが種目別大会として継続される中、2011年に個人総合ワールドカップが新たに誕生。年間3~4回行われるシリーズ大会として、ポイント制で順位を争うようになった。
新たなスタートを切った個人総合ワールドカップ
個人総合ワールドカップは2014年~2015年シリーズまではシリーズに参戦した選手が個人でポイントを獲得して合計ポイントを争う形式であったが、2016年からは一新され、出場した選手の国に対してポイントを与えられるようになり、大会は国別対抗の争いに変わった。そして、シリーズの中で必ずしも同じ選手が出場する必要がなくなったのも大きな変更の一つである。更には、シリーズ全大会のポイントが加算されるため、より多くの大会に選手を派遣した方が有利となる。
大会出場資格
各大会の出場選手数、資格は毎年以下の通り変わる。
2017年大会 2018年大会 |
男女各8名 | ① 2016年リオ五輪において団体決勝に進出した8カ国
② ①で参加を見送る国があれば、同五輪で団体予選9位~12位であった国から順次繰り上げ。 ③ ①と②で8カ国に満たない場合、2015年世界選手権で団体予選の上位国から順次繰り上げ。 |
2019年大会 | 男女各8名 | ① 2018年世界選手権で団体予選上位8カ国
② ①で参加を見送る国があれば、同予選の上位国から順次繰り上げ |
2020年大会 | 男女各12名 | ① 2018年世界選手権で団体予選上位12カ国
② ①で参加を見送る国があれば、同予選の上位国から順次繰り上げ |
尚、今大会に出場する男女各8カ国は以下の資格で出場することとなった。
男子 | 女子 | ||
日本 | 2016年リオ五輪1位 | アメリカ | 2016年リオ五輪1位 |
ロシア | 2016年リオ五輪2位 | ロシア | 2016年リオ五輪2位 |
中国 | 2016年リオ五輪3位 | 中国 | 2016年リオ五輪3位 |
アメリカ | 2016年リオ五輪5位 | 日本 | 2016年リオ五輪4位 |
ドイツ | 2016年リオ五輪7位 | ドイツ | 2016年リオ五輪6位 |
ウクライナ | 2016年リオ五輪8位 | オランダ | 2016年リオ五輪7位 |
スペイン | 2015世界選手権13位 | カナダ | 2016年リオ五輪9位 |
カナダ | 2015世界選手権15位 | フランス | 2016年リオ五輪11位 |
また、各大会で開催国はワイルドカードで男女1名ずつ自国の選手を出場させることができる。この場合、その選手の成績は公式のものとなるが、ワールドカップポイントの対象にはならない。
五輪出場枠獲得に向けての前哨戦
2020年シリーズは、ポイント上位3か国に対して2020年東京五輪の個人としての出場枠が与えられる。団体戦の人数が今回から5→4名と減員する為、この枠の確保が各国にとって大きな意味を持つ。今後の争いを占う意味でも、今年のシリーズの結果がどうなるかは大いに注目される。